2016/08/15

2020/04/14

平均の意味と計算方法

統計学の基礎

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平均とは

統計学では、平均値のことを指します。平均値とは複数の数値に対して、個々を全て足し合わせた後、数値の個数で割った値のことを指します。統計データを代表する値としてよく使われています。文字式で表す際、文字の上にバーをつけて \(\overline{x}\) や \(μ\) などと表されます。

身近な例として、テストの平均点が挙げられます。平均点は全ての人の得点を足しあわせ、人数で割ることによって計算される値です。

計算例

Aさん,Bさん,Cさん,Dさん,Eさんのテストの数学の得点がそれぞれ以下のようになりました。

名前得点
Aさん90点
Bさん80点
Cさん40点
Dさん60点
Eさん90点

この場合、平均の得点は、

$$\frac{90+80+40+60+90}{5} = 72$$

となり、72点であることが分かります。

平均を文字式で表す

では、平均値を求める式を数字だけではなく、文字式でも表してみましょう。

ここでは、\(n\)個の観測数値データを分かりやすくするために、\(x_1,x_2…x_n\)と置くことにします。\(x\)の添字は観測したデータの番号を表しています。これらの観測値の平均\(\overline{x}\)というのは次の式で表されます。

$$\overline{x} = \frac{1}{n}(x_1+x_2+…+x_n) = \frac{1}{n}\displaystyle \sum_{ i = 1 }^{ n } x_i$$

平均≒重心

平均は、観測値データの重心を表す指標として使われることが多いです。

例えば観測値が3個であった場合、\(n=3\)であるので

$$\overline{x} = \frac{1}{3}(x_1+x_2+x_3)$$

となります。この式は、三角形の重心の座標を求める式と同じです。つまり、観測値が3個である場合、平均とは観測値の重心であるということが分かります。また、観測値が増えた場合でも、観測データが左右対称であれば、平均値というのはまさに観測データの重心を表すことになるでしょう。データが左右対称でない場合、平均値というのは、観測値の中心からずれることになります。

つまりデータの対称性が強ければ、平均値はデータの中心を指す指標として大きな意味を持ちますが、逆に非対称性が強い場合は中心を指す指標としては弱くなってしまいます。その場合は、”中央値”や”最頻値”などもデータを判断する上の良き材料となります。

対照非対称

また、完全対象な観測値である場合、平均値、最頻値、中央値は同じ値を取ります。

(totalcount 58,509 回, dailycount 89回 , overallcount 15,788,582 回)

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