2017/08/28

2020/04/14

余因子・余因子行列の求め方と例題

線形代数

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当ページでは余因子と余因子行列の求め方について説明します。余因子行列の求め方は少し複雑で苦手とする人も多いと思いますが、ここでしっかしマスターしてしまいましょう。

余因子

余因子

正方行列\(Aに\)対して、Aの第\(i\)行と第\(j\)列を取り除いた行列を\(A_{ij}\)とすると、

\(  \tilde{ a } = (-1)^{i+j}|A_{ij}|   \)

となる。ことのき\(\tilde{ a }\)をAの\(  (i,j)  \)余因子とよぶ。

文章だけではわかりにくいので、余因子のイメージ図を以下に示します。

例題

行列\(A =\begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 4 & 5 & 6 \\ 7 & 8 & 9  \end{pmatrix} \)のとき、\(  (2,2)  \)余因子と\(  (2,3)  \)余因子を求めよ。

 

回答

\(  (2,2)  \)余因子は行列\(A \)の第2行と第2列を取り除くので、

\(     \tilde{ a }_{22}  =  (-1)^{2+2}\begin{vmatrix} 1 & 3 \\ 7 & 9   \end{vmatrix}    \)

\(  = -12             \)

 

同様に\(  (2,3)  \)余因子は、

\(     \tilde{ a }_{23}  = (-1)^{2+3}\begin{vmatrix} 1 & 2 \\ 7 & 8    \end{vmatrix}  \)

\(  =6           \)

 

余因子行列

余因子行列

正方行列\(A\)の\(  (i,j)  \)余因子をすべて求め、行列にした後、転置した行列が余因子行列である。

余因子行列の求め方のイメージ図も以下に示します。

 

例題

行列\(A =  \begin{pmatrix} 2 & 1 & 3 \\ 1 & -2 &-2 \\ 2 & -1 & -1 \end{pmatrix}     \)のとき、余因子行列\( \tilde{ A } \)をもとめよ。

 

回答

まず、行列\(A \)に対する\(  (i,j)  \)余因子をすべて求める。

よって\( \tilde{ A } =\begin{pmatrix} 0 & -4 & 8 \\ -3 & -8 & 7 \\ 3 & 0& -3\end{pmatrix}   \)である。

 

(totalcount 210,028 回, dailycount 158回 , overallcount 16,405,545 回)

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