2020/09/29
2022/03/28
【2022年版】E資格とは?大注目のディープラーニングの資格を解説!

E資格は、ディープラーニング(深層学習)を理解し、適切に実装する能力・知識を持つAIエンジニアとして認定する資格だ。AVILEN AI Trendは、E資格の日程や受験料など、その全体像を徹底的に解説する。
※この記事は作成時の情報を参考にしています。最新情報は各公式HPをご覧ください。
目次
E資格とは?
E資格(エンジニア資格)とは「ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているか」を日本ディープラーニング協会(JDLA)が認定する資格だ。
試験では、機械学習やディープラーニングに関する知識、実装技術や応用数学の理解などが問われる。2019年に始まった比較的新しい資格で、JDLAが認定するもう一つの資格、G検定の次のステップとも位置付けられる専門的な資格だ。
G検定がAIジェネラリストを認定する資格なのに対して、E資格は高い専門性を持ったAIエンジニアを認定することから、E資格の合格者はデータサイエンティストやAIエンジニアとして活躍の場が広がる。
日程
E資格の開催は年に2回ほどで、2022年以降の開催は次の通り。
2022#1 ※この試験は終了しました | 2022年2月18日(金)・19日(土) |
2022#2 | 2022年8月26日(金)・27日(土) |
受験料・形式
オンライン受験のG検定との大きな違いは、試験会場での受験という点だ。関東の試験会場は予約がすぐに埋まってしまうこともあるため、早めに申込手続きを済ませることが望ましい。
試験時間 | 120分 |
形式 | 多肢選択式・100問程度 |
試験会場 | 全国の会場から申込時に選択 |
受験料(税込) | 一般:33,000円 学生:22,000円 |
受験資格
E資格の受験資格を得るためには、JDLAが定めた教育プログラム(JDLA認定プログラム)に認定されたE資格対策講座(認定講座)の修了試験に合格する必要がある。受験希望者は各講座を見比べてみるとよいだろう。
JDLA認定プログラム
E資格を受験するには、「JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること」が必須だ。JDLA認定プログラムは17種類。以下にその一部を挙げる。
株式会社AVILEN 全人類がわかるE資格コース

形式 | オンライン |
費用(税込) | 149,600円 26歳以下の学生は105,600円 |
受講期間 | 動画視聴:1年間 質問・添削サポート:6ヶ月間 |
オプション | 基礎講座セット:110,000円 E資格本番模試:16,280円 最新論文講座:16,280円 |
- 4期連続合格率85%超え、2期連続合格者数No.1の高品質なプログラム
- 専属アドバイザーのビデオ通話サポート・AIエンジニア講師に質問し放題
- 課題コード添削無制限
- オンラインに特化した学習システム
- 1動画平均7分で、スキマ時間に学べる
- 計740問以上の試験対策問題が受け放題
- オプションの基礎講座セット:数学・統計学・Python・機械学習を初学者向けに解説した基礎講座で、ゼロからE資格に合格可能
【前提知識】※E資格スキルチェックテストで基礎知識を無料診断
スキルアップAI株式会社 現場で使えるディープラーニング基礎講座

形式 | 対面・ライブ配信・オンライン |
費用(税抜) | 対面/ライブ配信講座:¥165,000 オンライン講座:¥55,000 オンライン講座+チャットサポート:¥165,000 |
受講期間 | 動画視聴期間:動画共有日から1年間 修了認定期限:動画共有日から9か月間 |
オプション | チャットサポート:¥110,000 E資格模試:¥33,000 |
- 合格率76.2%(2020年2月試験時)
- 講師に質問し放題
- ブレンド型学習:座学中心になりがちな知識的内容はeラーニングで予習し、対面講座ではハンズオンや実務を想定したワークを取り入れるアクティブラーニング
- 32時間の講義以外にも同等時間の解説動画が付属
【前提知識】※ディープラーニングスキルチェックで無料診断
- Pandas、 NumPy、scikit-learn、Matplotlib等のPythonライブラリの基本的な使い方を習得している
- 線形代数、微分、確率・統計の基本的な理論を理解している
- 機械学習の基礎知識がある
AVILEN AI Trendは次の記事で、すべての認定プログラムを網羅しており、受験希望者が、整理された項目別に各講座の特徴を一目で見ることができるようになっている。
出題内容・合格ライン
E資格は、AIエンジニアの育成を目標としていることもあり、その出題内容は高度で専門的だ。応用数学、機械学習、深層学習、開発・運用環境の4分野から出題される。その一部を以下に示す。
- 応用数学:線形代数、確率、統計など
- 機械学習:方法論など
- 深層学習:CNN、強化学習など
- 開発・運用環境:ミドルウェア、高速化技術など
会場で受験するため、試験中にテキストの参照や、インターネット検索などができないことも難度が高いとされる要因だ。試験時間120分間で設問数が100問程度と、厳しい時間制限も一つの特徴だ。
合格率は60〜70%ほど。合格ラインは非公表だ。
ただし、受験者の平均得点率が各分野で60~70%ほどであることから、合格ラインは7~8割程度ではないかとの観測がある。合格率を見ると簡単な試験に思えるかもしれないが、JDLA認定プログラムを修了した受験者の中でも3割以上が不合格になることを考えると、一概に簡単な資格試験だとは言えないだろう。
AVILEN AI TrendはE資格の出題内容や難易度、合格ラインについて、次の記事で解説している。
参考書・模擬試験
JDLA認定プログラム以外にも、E資格対策として活用できるさまざまな参考書や模擬試験などが提供されている。
ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
出版社:オライリージャパン
著者:斎藤康毅
- 「ゼロから作る」という名のとおり、ライブラリーに頼らず、各処理の内容をステップ・バイ・ステップで説明しているところだと思う。
- 多くの方が絶賛していますがまさに同感です。特に非エンジニアの方におすすめです。
- 理論をわかりやすく説明しているだけではなく、コードも充実しています。それを達成するために、著者は相当な工夫をしていると感じています。
- ディープラーニングの本格的な入門書
- ディープラーニングやニューラルネットワークの基礎だけでなく、誤差逆伝播法や畳み込みニューラルネットワークなどのAI技術も実装レベルで勉強、理解できる
- numpyなどの基本的なライブラリのみで実装していくため、E資格対策には最適
- 初学者の一冊目には少し難しいが、AIエンジニアになるにはオススメの一冊
深層学習 (機械学習プロフェッショナルシリーズ)
出版社:講談社
著者:岡谷貴之
- 発展の経緯とか、深層学習のパターンとか、学習テクニックとか、色々な情報が整理されている。まとめ方が旨いなぁ。
- 記述や数学は概ね簡単です。図が多いのも理解を助けます。おかげでディープラーニングが実際に何をしているのかがわかりました。
- 「さらっと」数式や、概念を流して進めてくれる旅行ガイドのような本書は有難い。
- 基礎から、SGD、自己符号化器、CNN、RNN、ボルツマンマシンまでと幅広く扱う
- 詳しい数式やコードは少なめ
参考書や模擬試験の情報については、AVILEN AI Trendが公開した次の記事も参照してもらいたい。
数学分野の対策
E資格の試験では、ディープラーニングの理論的な知識が問われるため、G検定よりも要求される数学レベルが高い。文系やAIの初心者で数学の領域に特化して対策を講じたい受験者向けに、次の記事で対策について解説している。
評判・メリット
E資格が本当に価値のある資格なのか、評判を聞いてみないと分からない、という人もいるだろう。また、E資格を転職に利用しようと考えている受験者も多い。
E資格受験者や対策講座受講者の声を取り上げ、その評判や知名度について解説したものが次の記事だ。
E資格はこんな人におすすめ
AIエンジニアになるために必要な知識を体系的に学ぶことができるE資格は、こんな人におすすめだ。
- AIエンジニアを目指す人
- G検定を取得し、さらにレベルアップしたい人
- 社内などでエンジニアと同じレベルでコミュニケーションを取りたい人
- 将来AIに関係する仕事や研究をしたい学生
AVILEN AI Trendでは、E資格に合格者へインタビューを実施している。こちらの記事も合わせて確認し、E資格を検討する際の材料にしてほしい。
G検定に比べて、E資格の受験に必要な費用や負担は大きいが、その分、より高度な知識を備える希少価値の高い人材を目指すことができる。AIのビジネス活用が広がる昨今、E資格合格のために身につけるスキルは、必ず役に立つはずだ。
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