2020/08/28
2020/10/26
【独占】コロナ禍はAIビジネスに追い風、新たな需要創出も-エクサウィザーズ大植取締役

「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」をミッションに掲げ、さまざまな領域でAIプロダクトの開発と実用化に取り組む企業がある。AI開発スタートアップのエクサウィザーズだ。
エクサウィザーズの大植択真取締役はこのほど、AVILEN AI Trendの独占インタビューに応じ、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が急激に進んでいるとして、「われわれのビジネスにとって追い風になっていると思っています」と語った。
その上で、「実際にエクサウィザーズのビジネスも、4月の緊急事態宣言以降、逆にコロナによって新しいDX需要が生まれて、新たな案件が生まれたりしています」と話した。
目次
AIプラットフォーム・AIプロダクトの二本柱
――エクサウィザーズの主力事業は?
大きく分けて二つの事業があります。一つがAIプラットフォーム事業、もう一つがAIプロダクト事業です。AIプラットフォーム事業とAIプロダクト事業を総合的に提案しながら、お客さまの課題解決、ひいてはその先の産業・社会課題の解決をメインの事業にしています。
大企業中心に年間200件-AI導入・DX推進
AIプラットフォーム事業では、「exaBase」というプラットフォームを持っています。ここに動画、画像、テキスト、音声、テーマ軸では最適化や予測という形で、いろいろなモデル、事例が入っています。これをカスタマイズしながらお客さまにプロジェクト型でサービス提供しています。
今、年間約200件、いろいろな業種でAIの導入やDXの推進という形で、大企業を中心に取引させていただいています。社会課題の解決には、個別企業に向けたソリューションを超えて汎用化されたプロダクト・サービスが必要になりますので、プロダクト型の事業を今後更に伸ばしていきたいと思います。
「exaBase」はAIアプリケーション開発に必要な学習済みモデルのプラットフォーム。①学習済みモデルを利用シーンから検索が可能、②最新の論文にあるAIモデルを紹介、③ダウンロードしたモデルは自由に改変が可能--という三つの特長を持ち、企業は経営企画の視点で、AIモデルを検索できる。
今、企業のDX推進やAI導入を支援する新規プロダクトを同時並行的に開発・提供を進めています。例えば、デジタル・イノベーター・アセスメントという企業のデジタル人材を発掘・育成するアセスメントサービスやエクサコミュニティというコミュニティ型のサービスを提供しています。ここでAI導入やDX推進について情報交換していただけるようなお客さまのコミュニティを有料型で構築しています。
「コロナ禍」でDX加速ーAIビジネスに追い風
――「コロナ禍」の影響は?
コロナによって、各業界でDXが進んでいると感じています。基本的には、接触・対面を前提としたコミュニケーションから、お互いの距離を取る方向に行くと思いますので、デジタルの親和性が高く、その結果、よりデジタル化が加速すると思っています。
例えば、こういう取材も、ウェブ会議で行っていますし、当社でも採用面接や商談も、ほとんどオンラインベースでやっています。そうすると、動画・音声データがたまっていき、それを解析するAIがより導入しやすくなっていきますので、コロナの影響は、われわれの事業にとって一歩引いて見れば追い風になっていると思っています。
「成長見込める領域に投資」は3割以上-アンケート回答
――企業側が、AI導入の予算を削減する傾向は?
一部の業界では逆風になるところも出てくると思っています。例えば旅行や航空業界は、さすがに売り上げが足許で相当程度減っていくので、直近の投資予算が削られるでしょう。
一方、当社の会員サービスであるエクサコミュニティで、過去に会員企業と会員以外の合計300社、400名程度を対象にしたアンケートを取ったところ、コロナの影響で、新しい領域への投資意欲について、3分の1程度の企業から、「成長が見込まれる領域には投資したい」という回答が得られました。
ですから、全体の予算は減るけれども、より成長が見込まれる領域や必要な領域をしっかり見極めて投資したいという傾向があるようです。
一概にあらゆる企業の収益が減るのでどこも投資意欲が減るというよりは、お客さまはけっこう冷静に、伸びる領域や必要になってくる領域に投資したいと言っていただいていると思います。
各ソリューションの需要を明確化
――ビジネス上の課題は?
今、当社のソリューション・サービスは複数あり、どこに爆発的なニーズがあるかを事業開発を通じて見極めている段階です。
AIの世界は、カスタマイズしてソリューション提供という形になりがちなのですが、当社の方針は、ソリューションを汎用化させて、マーケットに対してスケール(拡大)させていくことを志向します。それを実現するために、現場との対話を通じてどういったサービスが本当に必要とされているかを見つけていくことが必要だと考えています。
大植択真(おおうえ たくま)氏
株式会社エクサウィザーズ
取締役
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