2020/06/15

JDLA、あす6月16日にG検定オンライン説明会ー5月に勉強会続々

AI人材関連

ライター:

人工知能(AI)を支えるディープラーニング(深層学習)技術の産業活用を促進している日本ディープラーニング協会(JDLA)は、全人類が直面する新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の事態が続く中、「#今こそ学ぼう」と銘打ち、ディープラーニング・AIの学習に役立つオンラインセミナーや勉強会などを相次ぎ開催している。

ディープラーニングを活用する人材(ジェネラリスト)として認めるG検定(オンライン)試験の7月4日実施を前に、JDLAは6月16日にオンライン説明会「G検定の疑問・質問全部答えます!」を開く。説明会ではJDLAの設立メンバーで理事の岡田隆太朗事務局長が、G検定の意義や過去の試験の傾向、推薦図書などの詳細を説明し、参加者の質問に答える予定。

AI人材は2万人超ーG検定・E資格

2020年3月末現在、G検定(オンライン)の合格者は1万8721人。これにディープラーニングを実装する人材(エンジニア)と認定されたE資格を持つ1660人を加えた累計合格者は2万381人に上る。

7月23日に「JDLA合格者の会」ー松尾JDLA理事長が特別講演へ

さらにJDLAは7月23日、G検定、E資格の合格者が一堂に会する「JDLA合格者の会」(オンライン形式)の開催を予定。合格者に継続的な学びの場を提供するとともに、合格者間のネットワークを広げるのが狙いで、JDLA理事長松尾豊東京大学教授が特別講義を行う。また、JDLA賛助会員企業が、ディープラーニングへの取り組みなどについて紹介する。

5月に内部勉強会とCDLE勉強会を開催

JDLAは5月後半、オンライン形式の「JDLA内部勉強会」と、G検定とE資格の合格者のコミュニティ「CDLE (シードル、Community of Deep Learning Evangelists)」の勉強会を相次いで開いた。

ABEJA岡田社長CEO、PoCの大幅短縮を提唱

5月26日にオンライン形式で開かれたCDLE勉強会(CDLE#2)では、JDLA設立メンバーで、正会員でもあるABEJA(東京都港区)の岡田陽介代表取締役社長CEO兼共同創業者が講演。企業などによるAI導入期間を究極的に短縮するためにABEJAが進めている取り組み「ヒューマン・イン・ザ・ループ」を提唱した。

岡田氏の発言は次の通り。

ABEJAとしては今、従来のAI活用プロセスを抜本的に改革しようとしています。PoC(実証実験)の期間を究極まで少なくしようという話をさせていただいています。

ヒューマン・イン・ザ・ループという考え方です。人とAIが協調することによって、AIを育てるプロセスを作るということ提唱しています。

いろんな企業も、プロセスで業務が成り立っていますが、そのプロセスをABEJAプラットフォームを使って再構築しましょうというところからスタートします。

ABEJAプラットフォームが後ろ側でAIを使って学習すると、どんどんプロセスが縮小されていきます。結構、驚異的なプロセス変革が実現できます。従来比10分の1ぐらいのコストで成立してしまう業務も明確に出ています。

(企業などの)いろんな仕組みと、ABEJAプラットフォームを結合させ、アノテーターがアノテーションしながら、実業務プロセスを一緒に回してしまおうという形です。

ABEJAは、約数十種類の業務プロセスに適用するため、フル・カスタマイズできるテンプレートを用意しています。10万人のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスと契約しているので、アノテーションの結果をそのままお返しする形です。

データがどんどんたまってくると、後ろ側で、自動的にAIに学習させる形です。これまで人がやっていたプロセスをAIがやることができます。AIでやれば、コストが異常に下がるということです。

大手銀行のAI-OCR(光学文字認識機能)の事例を紹介します。ABEJAの特長は、ヒューマン・インテリジェンスということで、人が全部、後ろにいますので、明確に精度100%を出せます。

多くのOCRサービスは99.99%ぐらいしか出せませんが、ヒューマン・イン・ザ・ループをうまく活用することで、精度を100%にしながら、どんどんコストを下げていくことができます。スピードが10倍で、コストを半分ぐらいにすることができるのです。

「wtihコロナ」を主要テーマに内部勉強会

5月19日に開かれたJDLAの産業活用促進委員会主催の「JDLA内部勉強会」(オンライン形式)では、「wtihコロナ時代のディープラーニング」を議題にパネルディスカッションが行われた。

JDLAの佐藤聡理事connectome.design代表取締役社長)がファシリテーターを務め、デロイトトーマツコンサルティング合同会社の森正弥執行役員(「mercari R4D」研究開発アドバイザリーボード)、エクサウィザーズ石山洸代表取締役社長Preferred Networks(PFN)の丸山宏フェローが語った。

新型コロナに関連する主な発言は次の通り。

丸山氏

コロナの話は、まさにデータサイエンスの話だと考えます。人々がいろんなグラフを作るようになりました。例えば感染者数をグラフにしたり、ログにしたり、新規感染者数をプロットしたり、感染者の拡大率を示したりして。それから、総感染者数に対する新規感染者数の割合を両対数グラフにプロットするなどもそうです。

世の中が、データに基づいて意思決定してるということを、だんだん分かってきたような気がするというか、人々のマインドセットの切り替えが、今、起きつつあるような気がするんですね。そうだとすれば、これはすごいことだなと思います。

コロナ封じ・感染シミュレーションの解析が重要

森氏

新規感染者数が増えるという話がすごく注目されるわけですが、実際(に重要なこと)は退院をしてる人とか、枯渇してる医療リソースの話などです。本当は、例えば封じ込めの能力っていうのは、検査能力だけじゃなくて、その人が過去にどういう行動を取ったかということを、疫学的に追跡調査するっていう調査能力と、それによって、可能性のある人をちゃんと隔離できるかどうかっていう仕組みが、全部一体になって、封じ込め能力っていうものになります。

感染者が増えていく増加の割合よりも、封じ込め能力のほうが高いかどうかというところが、実は収束にとって結構大きいというところが、最近分かってきています。封じ込め能力というのは、一体何によって構成されるのかということをモデルで考えるみたいなことが、市民権を得ていけばいいと思います。

佐藤氏

新型コロナウイルス感染症が始まった時、時系列で人の移動、亡くなる方、退院する方、子供か大人か、ふだんの行動履歴がこうなるというようなモデルが、どんと出てくるのかと思ったら、そうではなかったんですよね。藤氏

だから、そこは今後、非常に必要とされていると思います。世界中で必要とされているから、どこかで作るべきなのかと思います。この感染シミュレーションというのが、非常に重要だという気がします。

 

(totalcount 1,108 回, dailycount 2回 , overallcount 16,405,286 回)

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