2020/08/25
2020/09/03
【独占】全研本社、外国IT人材紹介、年1000人超目指す-国内AIベンチャーなどの採用支援
日本で働きたい外国人と、グローバルなIT・AI(人工知能)人材を獲得したい日本企業のために出会いを創出している企業がある。IT戦略コンサルティングや教育サービスを手掛ける全研本社だ。
全研本社eマーケティング事業本部ダイバーシティ事業部長の木村裕一氏はこのほど、AVILEN AI Trendのインタビューに応じ、日本の中小企業やAIベンチャーが優秀な外国人エンジニアを採用しやすい環境を整えたいと語った。その上で、現在の年間100人規模の紹介人数を10倍の年間1000人以上に増やしたい考えを示した。
――ダイバーシティ事業部の役割は?
インドのシリコンバレーと呼ばれるベンガルール(旧バンガロール)というエリアの上位大学と提携して、現地の大学内につくった日本向けの就職センターで、現地の優秀なIT人材、ITエンジニアの日本企業への就職を支援し、日本語や日本の文化の教育などを行っています。
基本的には理工系、工業系の大学としか提携していませんので、ITに特化した大学と提携をしています。
――ベンガルールを選んだ理由は?
欧州、東アジア、南アジアなど10カ国以上を調査した結果、ベンガルールが圧倒的に良かったのです。
具体的にはIT教育のレベルが高い人材が他の国と比較にならない規模であふれていることと、南インドの温厚な人柄と、勤勉でハングリーで多様性あふれるベンガルールの人材は、日本の企業と相性が良いと感じたためです。
――類似事業を展開する競合は存在しますか?
インドのベンガルールでは、弊社が独占している状況です。同じような形で人材事業を国をまたいでやっている会社はあります。メジャーな国は韓国やベトナムが一番多いと思います。中国もあると聞きます。
――ベンガルールでの本事業がスタートした時期は?
2年前の2018年です。プロジェクトの立ち上げはもっと前からです。
――特にアピールしたいことは?
世界中の優秀な人材が日本の会社に就職でき、活躍できるような社会をつくりたいというのがわれわれのビジョンです。もともと英語や日本語の教育などを提供してきた全研本社だからこそできると思っています。そのために世界にキャリアセンターをつくったり、日本語教育の場所をつくったり、この活動を広げていきたいと思っています。
この事業の強みは、優秀で勤勉でハングリーな人材をとことんマッチングにこだわって採用することができ、さらに日本人の採用価格よりも安いということです。
また、海外IT人材を紹介した際の紹介手数料を毎月の「月払い」で0.5%ずつお支払いいただく、業界初のサブスクリプションプラン「サブスク採用」をリリースし、企業さまが採用後の離職や採用コストを心配せずに、海外の優秀なIT人材の採用にチャレンジいただけます。
日本は少子化から日本人の価値が高まり、人材会社ばかり儲かる構造になっています。日本は世界的に見ると、エンジニアの給料は低くその原因の一つが人材会社の手数料の高さだとも考えられます。
もちろん日本語の壁とか、英語の壁があり、仕方がないと思っているのですが、どこかの会社がこれを変えていかないといけないと思っているのです。
語学教育ができる全研本社としては、とにかくこの社会問題を解決するためのインフラをつくろうとしています。
今は利益を出すところではなく、価格も下げて、先行投資をして、中小企業やAIベンチャーなどが、優秀な人材を採用できるようにして成功事例を増やしたいと考えています。
――優秀な外国人の日本企業への紹介で、数値目標は?
年間1000人以上は連れてこれるようにしないといけないなと思っています。
木村裕一氏
全研本社株式会社
eマーケティング事業本部
ダイバーシティ事業部
事業部長
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