2021/06/11

2022/11/17

大塚商会、AVILENのE資格コース活用でAI人材育成 AIの社会実装に向けて加速!

E資格, インタビュー

ライター:

 

国内のAI人材は不足の一方などと言われて久しい中で、システムインテグレーション事業や「たのめーる」でおなじみの大塚商会が、社内のAI人材・データサイエンティストの育成に積極的だ。

AIは今後益々欠かせない技術の一つとは言われているものの、まだまだ大手企業中心であり、それを中堅・中小企業、自治体などにも届けていくのがミッションだと考えている。そんな中で、技術チームにはE資格を、全社的にはG検定取得を推奨しながら、新たなAIソリューションの提供に向けて、着々と人材育成を行っているわけだ。

今回は本取り組みの主担当者である同社AI・IoTサポート課長の山内 良治氏に取材を実施。取り組みの背景や、実施内容、今後の展望などを詳細に語ってもらった。

 

大塚商会のAIへの取り組み

――まずは、これまでのAIへの取り組みを教えていただけますか

大塚商会のAIは大きく2系統にわかれていて、自社で使うAIと、お客様のために提供するAIです。自社で使うほうは日本企業の中では比較的早いタイミングだと思うんですけど、実は数年前から積極的に投資をして活用していました。当時AIは最先端で部署とかも無かったので、マーケティングオートメーションセンターが新設されて、まずは社内の事務業務とか営業活動を支援するAIを構築していきました。それが5年くらい前からですかね。

特に営業支援ではマーケティングデータの分析とか、あとは社内で営業提案資料を探すために、チャットボットを構築して「〇〇の提案書がほしい」なんて投げると、勝手に探してくれる仕組みを作ったりしていて、そこで得た知識・ノウハウを外販していこうという流れです。

その流れを実行するために今度は、全社AIビジネス推進会議という会議体を作って、各部門からキーマンを集めて外販をやっていこうと進め始めました。技術部門に関しては「AI・IoTサポート課」を発足して、外販のためのAI人材も育成していく、これが今の私のチームですね。営業に関しては、まずはAIを語れるようになろうという流れでしたね。お客様は中小企業の方が中心なので「AIって何ができるの」って状態です。それに答えられる人を増やす必要がありましたが、最近ようやく形になってきましたね。

 

――当初の取り組みでは苦労なされた点などありませんでしたか?

やはり、当時は技術的ノウハウもなく、各自が独学で学んでいったわけです。それこそセミナーとか探しながら、今ほど体系的な研修なんて無かったですから本当に手探りでしたね。

社内AI人材の育成について

――すでにAI人材はいらっしゃるわけですが、人材確保はどのようにされていますか?

まずスタートは社内公募ですね。AIではない技術系の人材は社内に居たのでその人たち向けに。応募はありがたいことに想像以上に多くて、そこから選抜していった流れですね。

あとは継続的に新卒も定期的に採用していく予定ですが、中途で経験値の高い人の採用も平行して進めている部分もあります。やはり最先端の技術進歩に対応するためにはゆっくり時間をかけていられないというのもありますので笑

 

――その方たちの育成などはどのように取り組まれていますか?

技術的な面は、外部研修とかを中心に習得してもらっています。ただ、その技術・知識がビジネス的な発想に中々つながっていないのでそこが課題ですが、その点はOJTでフォローしています。主に営業同行などをしながらお客様の課題に多く触れさせるようにしていますね。

私たちが取り組んできた従来の基幹システムとAIとで異なる点は、目的やゴールが明確ではないという点です。例えば受注業務を効率化させるために基幹システムを構築って案外わかりやすいわけです。一方で、AIになると「これってAIで何とかならないかな?」って一気に抽象的になります。それを、実装できるかどうかの技術面はもちろんのこと、お客様の業務なども含めた全体俯瞰の中でまとめあげていく必要があるので、中々高度なスキルを求められるとは思っています。

E資格取得までの取り組み

――人材育成計画の中で、なぜE資格を取得しようとなったのでしょうか?

はじめは資格取得にこだわっていたわけではないのですが、対外的にわかりやすく、名刺にAIに関する肩書があれば訴求できるねというのがキッカケです。私たちはAIのベンチャー企業というわけではないので、お客様も「大塚商会=AI」とは中々ならないわけです。そんな中でまずは営業も含めてG検定のほうは取っておこうよと。これで広くは語れると。

技術チームはさまざまなお客様を連れてくる担当営業に負けないように技術力、実装スキルが必要なのですが、お客様の安心感なども考えて、採用した資格がE資格です。わかりやすく、AIに関する技術を保有しているという証明みたいなものですね。

ちなみに、E資格は会社の認定資格にしました。合格したら一時金を貰えて、人事評価のポイントにも反映されます。毎月の給与にも。そう考えるとうちのメンバーのモチベーションアップにつながっていると思いますよ。私は貰えないんですけどね笑

 

――E資格取得を進めて良かった点や、ご苦労なされた点など教えてください。

会社として指示した取り組みではありますが、良かったのはE資格講座を10人が同時に始めたという点ですね。良い意味で競い合って、情報も共有して。10人いると領域ごとに得意になる人が出てくるんですけど、それを3~4人でわいわいやっているのをよく見かけました。eラーニングでも、同時に始めることで良い効果が表れるなと感じましたね。

あとは、AVILENさんの講座って合格率高いじゃないですか、90%超ってね。でも100%じゃないから10人居たら1人は不合格かなって話を社内の色々なところでしてたんです。そうしたら全員がその1人にだけはなりたくないって頑張ってくれたみたいです笑。結果10人全員合格になりましたし、経営層も喜んでくれていました。

受講メンバーの意見でも、講座も判りやすく課題もよく考えられているし、躓いたらサポートもあるしと、少なくとも私が管理者として苦労した点は本当にないです。ディープラーニングの各領域の特化コースの受講もはじまっていますし、AVILENさんには今後ともご支援いただきたいと思っています。宣伝はこれくらいで大丈夫ですか?

 

今後の展望や取り組みについて

――全ては今日以降、未来のために取り組んでいると思いますが今後の計画などは?

AIはツールの一つではなく、全てのソリューションに関わり、切っても切り離せない存在になってくると思うんですね。今はAIの恩恵を受けているのは日本の中でも資金力のある大手企業中心になっています。それを中堅・中小企業のお客様にもご利用いただけるようにしていくのが大塚商会のミッションだと思っていて、価格面でもそうですし、もちろん手厚いサポートなども含めて。あとは、それをしっかり実現していくための社内体制の構築などにも継続的に取り組んでいきます。

 

――具体的なソリューションなど、もう一歩踏み込んで教えていただけますか?

今は開発中なのであまり言えない部分もありますが、機械学習系の部分とIoTを使った解析・予測系ですね。カメラソリューションなどはメーカーとの共同で開発を進めています。

そのあたりは自治体さんとかにも提供していきたいと思っていて、例えば海やプールでの悲しい事故とか、ご高齢の方が怪我をしてとか色々ありますが、それらは未然に防げる可能性があると思うんですね。ただ防止するための人的リソースが足りないだけで、それをAIとカメラ画像とかセンサー画像の組み合わせで補う。その地域、もしくは工場とか現場とかでも、防げる事故を無くしていって、よりみんなが働きやすい、暮らしやすいにつなげていく。やはりAIとかの最先端技術はそういうところにも使っていただきたいなと思っています。なので、社内の画像解析チームなんかは、すごくモチベーション高くがんばってくれています。

 

――今日は貴重なお時間ありがとうございました。

まとめ

大塚商会は、中堅・中小企業はもちろんのこと自治体等までを視野に、AIがより多く社会実装されること目指している。前例もなければ、部署・部門も無いというところからスタートしているわけだが、最先端技術だからこそ、いち早く取り組まなければならない。そんな気概を非常に感じる企業だ。参考にすべきは取り組んだ内容ではなく、その気概なのかもしれない。

同社には、是非これからも1つでも多くのAIソリューションを世に送り出してもらいたい。

 

AVILENのE資格コースの詳細はこちらから

(totalcount 2,310 回, dailycount 1回 , overallcount 16,430,746 回)

ライター:

E資格, インタビュー

single-banner

COMMENT

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
*は必須項目です。




CAPTCHA