2020/07/10
2024/02/06
【最新版】評判上昇中のG検定を取得するメリットを解説!
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この記事ではG検定の評判と、取得するメリットについて、徹底的に解説する。
目次
受験者数・合格者数
まず、G検定はどれくらいの人数が受験して、そのうち何割が合格しているのだろうか。
累計データ
2022年3月17日に発表された日本ディープラーニング協会(JDLA)のデータを見ると、累計受験者は81,444名、累計合格者は53,027名に上っている。
合格率は、55%~70%で推移しているようだ。
開催回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2021#1 | 6,062 | 3,866 | 63.77% |
2021#2 | 7,450 | 4,582 | 61.50% |
2021#3 | 7,399 | 4,769 | 64.45% |
2022#1 | 6,760 | 4,198 | 62.10% |
2022#2 | 6,398 | 3,917 | 61.22% |
2022#3 | 7,502 | 4,964 | 66.17% |
2023#1 | 7,150 | 4,705 | 65.80% |
2023#2 | 3,052 | 2,075 | 67.99% |
2023#3 | 4,518 | 3,106 | 68.75% |
年代別データ
G検定2022#2の年代別の合格者数と、全体に占める割合は以下の通りである。
20代~30代の受験者が約70%を占めており、今後のAI時代の日本を担う若い人材が多く受験していることが分かる。
業種別合格者数
G検定2023#1とG検定2023#2の合格者に占める業種別の割合は以下の通りだ。
ソフトウェア業や情報処理・提供サービス業など、一般的にIT業界に区分される業種の割合が高い。
また、製造業・金融業などAI活用が進んでいる非IT業界でも、AI人材育成の一環としてG検定取得が推進されていることが推測される。
職種別合格者数
G検定2023#1とG検定2023#2の職種別合格者数と、全体に占める割合は以下の通りである。
研究・開発職や情報システム・システム企画が、およそ4割を占めており、AI・ディープラーニングのプロジェクト業務に直接かかわる職種が、多くを占めていると言える。
役職別合格者数
G検定2022#1の役職別合格者数と、全体に占める割合は以下の通りである。
一般社員・職員(52.72%)と、合格者シェアの半分以上を占めている。
評判
次に、G検定合格者からの評判を見てみよう。
合格者約1400人を対象に実施したJDLAによるアンケート調査で、「G検定をどんな人に勧めたいと思いますか?」の設問に回答した結果は、以下のようになっている。
- 働く業界に限らず、全ての人…39.9%
- IT/ネット関連の仕事をする人…21.5%
- ディープラーニング/AIに携わる可能性の高い人…32.8%
- 勧めたい人はいない…3.2%
- その他…2.6%
(引用:https://www.jdla.org/news/20200616001/)
総合すると、「G検定を誰かしらに勧めたい」と回答した人の合計が94%に達し、そのうち「働く業界に限らず、全ての人に勧めたい」と答えた人が40%近くを占めた。受験者がAIやディープラーニングの知識の重要性を、しっかり認識していることがうかがえる結果となっている。
コメントでは、「AI人材としての第一歩を踏み出せた」「AI関連業務に自信を持って取り組めるようになった」などの意見が寄せられている。
メリット
では、G検定を取得すると、どのようなメリットがあるだろうか。
体系的な知識の獲得とその証明
第一のメリットとして、「ディープラーニングの活用における体系的な知識の獲得と証明」が挙げられるだろう。
JDLAはG検定をAIジェネラリストの証明として、「ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する」試験であると定めている。
また、全てのビジネスパーソンが持っておくべきデジタルリテラシー「Di-Lite」習得に向けて、デジタルリテラシー協議会により取得が推奨されており、注目度が増している資格である。
証明として、合格者はロゴを名刺に記載することができる。また、デジタル合格証『オープンバッジ』の発行も始まり、「AIジェネラリスト」対外的に証明できる資格として地位を確立しつつある。
またJDLAのアンケート調査では、合格者に学習後の感想を尋ねており、その結果は以下のようになっている。
- 知識の定着がはかどった…62.8%
- 合格を目指すことで集中して学習できた…56.2%
- 知識を資格として証明できることがモチベーションになった…43.4%
- シラバスが指針となって網羅的に学習できた…36.4%
- 学習内容が難しく、大変だった…12.6%
- オンライン講座などを受講すればよかった…5.2%
- その他…1.6%
(引用:https://www.jdla.org/news/20200616001/)
このアンケートからも、知識定着の促進やその証明をメリットと感じている人が多いことがうかがえる。
業務への活用
また、G検定で学んだAIの知識を普段の仕事に活かすことができたという声もある。
特にIT系企業の営業や企画などの仕事をする人にとっては、自社の事業やプロダクトを深く理解するための良いきっかけになるはずだ。AIへの知識が社内で認められれば、AIを活用した製品の企画に携わることもできるだろう。
就職・転職への活用
G検定によって証明される「AIに関する体系的な知識」「適切な活用方針を決定して事業に応用する能力」をアピールして、AIに関連する仕事に就職・転職しようとする受験者もいる。具体的に活用することのできる職種として、代表的なのは
- 機械学習エンジニア
- データサイエンティスト
の2つであろう。この2つの職種について以下で紹介する。
機械学習エンジニア
機械学習エンジニアは、文字通り機械学習のほぼ全ての領域に携わるエンジニアである。具体的には以下の業務を担当する。
- 機械学習モデルの選択
- 学習環境システムの設計・構築
- データの前処理・APIの整備
- 機械学習に関する論文や技術の調査・研究
現在、AIによる予測モデルの需要が各業界で高まっているため、これから必要とされる職種の一つであることは間違いないだろう。機械学習エンジニアになるためには、Pythonを始めとしたプログラミング言語の実装技術、AIにかかわる統計学や数学の知識を必要とする。
そのため、G検定の試験範囲を網羅することは、機械学習エンジニアになるためには必須である。実際に、G検定の取得を足がかりにして、未経験からAIエンジニアへ転職した人の転職体験談などが存在する。
※注意
G検定ではプログラミング技術については問われないため、AIの実装スキルの証明にはならない。
実装スキルを証明したい場合は、同じJDLAが主催するE資格の取得を検討しよう。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、上記にて紹介した機械学習エンジニアと非常に近しい関係にある職業で、AIエンジニアの中でもデータの分析に特化した業務を行うことが多い。株式会社SASは、データサイエンティストが行う典型的な業務は以下のようなものと紹介している。
- 分析手法に関する最新動向の把握(機械学習、ディープ・ラーニング、テキスト・アナリティクスなど)
- 統計情報の的確な理解(統計的検定と統計的分布を含む)
- データに潜む秩序やパターンの発見と、ビジネスの最終利益に寄与する傾向の特定
- IT部門および業務部門とのコミュニケーションとコラボレーション
このように、機械学習エンジニアの業務内容をデータ分析に特化させた職業がデータサイエンティストであるともいえる。一般に、データサイエンティストになるためには数学や統計学の素養、問題解決力が必要で、大学の専門課程を卒業する必要がある。
ただ、G検定やE資格の出題範囲への理解を深め、人工知能の分野で実務経験を積むことが出来れば、専門課程を卒業していなくても、データサイエンティストになる可能性は残る。将来性のあるこれらの職業に就くための学習の足掛かりとして、G検定を取得することは効果的である。
コミュニティへの参加
G検定に合格すると、合格者のみが参加できるSlackをベースとしたコミュニティ「CDLE」に招待され、勉強会や様々なイベントへの参加が可能になるのもメリットの一つだ。定期的にG検定、E資格の「合格者の会」なども開催され、AI有資格者同士の情報交換が活発に行われている。
有効期限
資格には有効期限が設けられている場合があるが、G検定には有効期限は存在しない。ただし、AI分野は急速に進歩しているため、JDLAより定期的な更新が推奨されている。
また合格証・合格者ロゴには認定情報として、取得した年度が「2022 #1」などという形で表示される。そのため、あまりに古い年度の合格は、知識の証明にならない可能性があるので気を付けよう。
まとめ
AIについて体系的に学ぶことのできるG検定。合格者からの評判は非常に高く、知識の証明をはじめとした多数のメリットがある。そして受験者層は、エンジニア志望の人よりもAIを学んで理解・活用したいという人が多い。
主催団体であるJDLAの岡田事務局長は、当サイトのインタビューで「G検定は全国民に取得してほしい」と、更に規模を拡大していく考えを示している。またJDLAの佐藤理事(connectome.design社長)は、当サイトのインタビューで「受験者は20代~30代が中心で、管理職クラスになってくると受験者が減ってくる」と述べ、特に40代以上の管理職クラスへの受験を促している。
AI開発やディープラーニング活用による価値創造が注目を集める今、それらのAI技術を活用・実装できる人材が求められている。そのためG検定の取得は、今後の社会で活躍できるAI人材としての第一歩を踏み出すきっかけになるだろう。
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