2021/09/01

2021/08/31

株式会社ステッチとAVILENが高齢者入居施設マッチングAIを共同開発!

AI REPORT, インタビュー

ライター:

高齢化社会が著しい日本において老後の生活を不安視する声も少なくない。
そんな中で株式会社ステッチは実際の高齢者施設の入居者データから構築したAIと
入居後の主観的な幸福度アンケートを取得し分析、レポーティングすることで老後の幸せをつくる高齢者向け住宅施設紹介サイト「ココシニア」を2020年9月29日にリリースした。

事業パートナーとして介護事業が専門の株式会社ケアトーク社と連携し、AIは株式会社AVILENが提供するレコメンドエンジン「FALCON」をベースに開発をおこなった。
多数のマッチングサイトがリリースされる中で今回の開発で注力したのは施設選びにおける「雰囲気」という観点だ。
既存の施設紹介サイトでは雰囲気という観点はあまり重要視されていない。
入居後の長い余生を過ごすにも関わらず、入居者へ定性的にマッチする施設探しができていない現状を株式会社ステッチは社会的な課題と認識。
「ココシニア」はその観点を最重要課題と捉え開発をおこなった。
その経緯を開発プロジェクトを主導した、ステッチ社・三冨氏に話を聞くことができた。


株式会社ステッチ 三富敬太氏

開発前の課題について

−−今回のプロジェクトはどのようにして企画されたのでしょうか?

高齢者をターゲットとした新規事業を立ち上げるにあたり高齢者のさまざまなペルソナを検討する中で、
施設入居後のミスマッチというポイントに絞ることにしました。
その中で、現状は不動産探しのようになってしまっている高齢者向け住宅施設探しにおける、
入居者やご家族の満足度を高めるような紹介業をしていこう。となったことがきっかけです。

−−貴社がAIを活用した新サービスを開発するにあたり課題となった点についてお聞かせ頂けますでしょうか。

定量調査の結果、入居者やご家族が施設探しに求めるものは「施設の雰囲気」であるということが明らかになりました。
そこで入居者と相性の良い施設の雰囲気をレコメンドするようなマッチングシステムをつくりたかったのですが、構築するためのアプローチがまったくわからず、課題となっておりました。

なぜAVILENと共同開発をおこなったのか?

−−AVILENとの共同開発はどのような経緯でスタートしたのですか?

弊社は一般社団法人日本ディープラーニング協会の賛助会員なのですが、
協会に相談をする中で正会員のAVILEN様をご紹介いただき、お打ち合わせをしてスタートしました。

お打ち合わせの当初から弊社のやりたいことを正確に把握していただきスムーズに協業に至ったことを記憶しています。

−−実際に開発が始まってから当初の予定と異なる点はありましたか?

当初の予定と異なる点としては、途中で弊社側の求める要件が変更になってしまうことも発生したのですが柔軟にご対応いただけました。

ココシニア開発の流れ

−−「ココシニア」のマッチングAIはどのように利用することができるのですか?

ココシニアサービスページより誰でも無料でお使い頂く事ができます。
11個の質問に返答頂くだけで最適な施設をお答え致します。
https://coco-senior.jp/about/


−−「ココシニア」のマッチングAIはどのような流れで構築されたのですか?

データの収集・収集したデータの分析・収集したデータを用いたAIモデルの学習といった手順でした。

−− それぞれのプロセスについて詳しく教えていただけますか?

各施設におけるご入居者様のデータを収集しました。
ご入居者様の基本的な情報や性格、入居した施設の基本データ・入居後の幸福度に関するデータ・雰囲気データです。

アンケートを設計する段階から、どのようなデータをとるべきかについてAVILEN社のサポートをいただきました。
もしサポートをいただかないで弊社視点だけでアンケートを回収してしまっていた場合、
集めたデータが分析しづらいものであったり、極論、AIのアルゴリズムを構築できないものになってしまい、お金が無駄になってしまうことが発生してしまいます。
設計段階からコンサルティングいただけたおかげで、結果として効率の良いアンケート収集が実現でき非常に助かりました。

次に、収集したデータを解析しました。
すると、「入居者が普段家にいたときの格好と、施設における他の入居者の日中の格好が近いほど入居後の幸福度が高まる傾向にある。」や、
「食器が陶器のような材質の施設の入居者は、入居後に幸福になりやすい」などをデータから読み取ることができました。

そのほかにも数多の介護施設選びに携わってきた、ケアトーク社の「現場の直感」に近しい傾向が見て取れたのです。(調査について詳細はこちら

次に、AIのモデルの学習を行いました。
AVILEN社のデータサイエンティストが複数のモデルを作成してくれ、
それぞれの良し悪しについて私たちに説明してくれました。

丸一日会議室にこもり、私が不明点を質問し続けるのに対して、
丁寧かつ真摯に、非常にわかりやすく説明をしていただけました。
私のわからないポイントをしっかりと理由も踏まえて構造化し、把握して対応していただけたおかげで理解がしやすかったです。
特にAVILENの大川さんには非常にお世話になりましたね。 笑

最終的に、AIのアルゴリズムは決定木の勾配ブースティングという手法を利用することにしました。
このアルゴリズムは、データ解析コンペティションでもよく使われ、様々なデータにおいて、精度の高いAIアルゴリズムを作成できることで知られています。
本案件においても、期待以上のパフォーマンスを発揮してくれました。

−−マッチング後のユーザー様へのフォローもあるのですか?

はい。入居決定時と、入居後2ヶ月後に幸福度を測定するアンケートを実施します。(※1)
アンケートには様々な研究結果から幸福感に寄与する要因を抽出して入れ込んであります。

例えば「施設のスタッフの笑顔を感じるか」「心配事や愚痴を聞いてあげる人がいるか」「アクティビティへの参加状況」などさまざまな要素です。
その結果から、幸福度が上がってる要因、下がってる要因を分析してレポートにまとめ入居された施設とご家族へお送りいたします。
(※1)高齢者の主観的QOLを測定するPGCモラールスケールをベースにした17項目のアンケート

−−なるほど。それはご家族の方も安心ですね。実際にユーザー様からの反響はどのようなものがありましたか?

実際にご家族からの反応も非常によく、
特にアンケートを通してご家族で会話をすることで、
今まで知らなかったお互いの生活や考えが見えてきたことに感謝をいただけたりなど、
ご好評いただいております。

リリース後の手応えと今後の展望について

−−リリース後の手応えはいかがでしょうか?

少しずつご利用いただけるお客様も増えておりまして、
このようなサービスがあって嬉しい、というお声も届きはじめています。
弊社としても、本サービスは競合のサービスと比較して
利用していただくことでご入居者とご家族の幸せな生活につながると確信しておりますので、サービスのご利用者を増やしていきたいと考えています。

−−貴社における今後のAI活用についての展望があればお聞かせください。

今回は、「雰囲気」を軸にご入居者と施設をつながるアルゴリズムを構築したのですが、
それ以外にもご入居者やご家族の生活の向上につながるAIの活用について、検討していきたいと考えております。
AVILENさまには、またご相談させていただきます!


株式会社ステッチサイト https://stitch.co.jp/
ココシニアサイト https://coco-senior.jp/

まとめ

日本においての少子高齢化は今後も増加の一途を辿るであろう。
老後の不安、将来の不安、家族とのつながり。は誰もが身近に考えるべき課題となってゆく。
その中でもココシニアのような最新テクノロジーが駆使されるシステムがより生活の身近にある事で、少しでもその不安を取り除く事ができるのではないだろうか。
AIとは確かに便利なものであるが、ユーザーの幸せを起点として考える事は人間にしか出来ないことだ。
雰囲気といった抽象的な観点がユーザーにとって最も重要な事である。と定義したココシニアはまさに人間中心の発案だろう。

今回の取材の中で、「今後はご入居者やご家族の生活の向上につながるAI活用について検討していきたい」
と語った三富氏から“ユーザーの幸せとテクノロジーの融合”を軸にした考え方を強く感じたのが印象的だった。
ステッチ社は今後も私達が生活の身近に感じる事のできる新しいサービスを開発していくに違いない。

ステッチ社のようにユーザー視点で企画を打ち出し、
共に併走する開発パートナーを探している。しかしどこへ頼めばいいのか…。そんな時にAVILENのようなAI専門ベンダーがいる。

「最新のテクノロジーを多くの人へ」それがAVILENのビジョンだ。
どこへ依頼するべきか悩んでいるようであればAVILENへ一度相談してほしい。
アイディアを共に考え、実現へ向けて併走していきたい。それが我々のビジョンを叶える事へ繋がるのだから。

開発のお問い合わせ


AVILENでは、お客様の課題を根本から解決するAIシステム開発を推進しております。
  • 「なんとなくAIで効率化できそうなプロジェクトがあるんだけど…」
  • 「要件が定まってないうちから頼むのはためらう…」
  • 「必要なデータが揃ってないから…」
などの不安がある担当者様でも大丈夫!
当社所属のデータサイエンティストが直接ヒアリングを実施。
課題発見からシステム開発まで、一気通貫で課題を解決すべく伴走いたします。
ぜひ お問い合わせフォーム からご相談ください。
(totalcount 125 回, dailycount 23回 , overallcount 7,092,307 回)

ライター:

AI REPORT, インタビュー

COMMENT

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。
*は必須項目です。




CAPTCHA