2020/08/13
【独占】社内AI教育に注力-SASコンサルパートナーのネイチャーインサイト中野氏
企業のデータ活用を支援するネイチャーインサイトのコンサルティングサービス部データアナリティクス・グループのマネージャー、中野雄介氏はこのほど、AVILEN AI Trendの独占インタビューに応じ、主力サービスのほか、社内のAI人材教育などについて語った。
ネイチャーインサイトはデータ分析と人工知能(AI)のプラットフォームを開発・提供するソフトウェア企業のSAS Institute Japanの第1期コンサルティングパートナー。
目次
あらゆるデータ・ソリューション提供
――ネイチャーインサイトの主力と強みは?
データサイエンスに関わるあらゆるデータのソリューションをご提案させていただいているところが強みです。
もともとデータサイエンスにかかわらず、いわゆるデータエンジニアリングの部分が生業だったので、他の企業に比べて、一番最初のデータ加工や、データハンドリングのところに一番強みがあります。それにプラスアルファで、データサイエンスやデータアナリティクスをさせていただいているのが一番の強みです。
――AIモデルをニーズに応じて活用していると?
はい。機械学習モデルの構築や、統計的な因果推論を行い、業界で実装させていただいている形です。
テキストマイニング案件が多い
――活用するアルゴリズムは?
最近、特にご依頼が多いのは、製薬とSNSデータを使ったテキストマイニングの案件が多いですね。
――注力する事業は?
今、一番力を入れているのは人材育成です。機械学習を強みにしている他の企業は、即戦力ですとか、学生時代にもう数学がすごいできていたりとか、機械学習を使った経験があるような学生を新卒で採用する場合が多いという印象を受けるのですが、弊社は、完全に未経験でも、意欲がある学生を採用して、社内で一からトレーニングをする環境を整えて、一人前に育てるところに今、一番、力を入れています。
社内AI教育資料は内製
――教材も内製ですか?
はい。自社で全部トレーニング資料を作っています。
実務で使える知識・スキルを重視
――日本ディープラーニング協会(JDLA)のG検定やE資格と類似した教材ですか?
そうですね。資格取得というよりも、あくまでも実務で使える知識とスキルを重視しています。
――会社の規模は?
従業員の規模は3月時点で100名程度です。
AI人事をマネージする層が圧倒的に不足
――国内企業のAI導入や人材育成は進んでいますか?進んでいませんか?
AI人材育成は、ちょっとずつ進んでいるという印象は受けるのですが、そういった人材をマネージする層が今、圧倒的に不足していると認識しています。もう1点は、スキルの学習はできるけれども、実際にビジネスの課題を発見するとか、そのビジネス課題から機械学習やAIで解ける問題に落とし込むスキルを持っている人材も、今、圧倒的に不足していると考えています。
――AIモデルの開発は、中野さんの部署が中心に行っているのですか?
そうです。基本的に私の部署でやっています。
精度向上が一番難しい-AI開発
――AI開発での苦労は?
精度を上げるところは一番難しいところなのですが、そこはある程度、トレーニングと経験でまかなうことができると思っています。ただ、問題を解くために落とし込むめるか、というところは、やはりいろいろな社会経験などが必要だと思っており、この人材育成を今後どうしてくかを検討中です。
中野雄介(なかの ゆうすけ)氏
ネイチャーインサイト株式会社
コンサルティングサービス部
データアナリティクス・グループ
マネージャー
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