2020/07/20

2024/02/06

【2023年版】G検定とは?注目のディープラーニング資格を紹介!

G検定

ライター:

G検定(ジェネラリスト検定)とは、日本ディープラーニング協会(JDLA)が開催しているAI分野の資格試験である。近年注目されているディープラーニングの基礎知識を問う内容になっている。
この記事ではG検定の概要やメリット・合格率を紹介し、対策書籍や講座、体験談など、受験に役立つ情報まで徹底的に網羅する。

G検定とは?

G検定とは、「ディープラーニングに関する知識を有し、事業活用する人材(ジェネラリスト)」を認定する資格だ。
一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が開催している。
2017年に始まった比較的新しい資格で、G検定の先により専門的なE資格(エンジニア資格)が設置されている。

また、デジタルリテラシー協議会が定義する、全てのビジネスパーソンが持つべきデジタルリテラシー「De-Lite」のうち、主に「人工知能(AI)・ディープラーニング領域」を習得できる資格として、G検定が推奨されている。

検定の概要は以下の通りとなっている。

試験時間 120分
形式 多肢選択式・220問程度
試験会場 自宅(オンライン受験)
受験資格 制限なし
受験料(税込) 一般:13,200円、学生:5,500円

大きな特徴は自宅でのオンライン受験で、試験中の資料の検索が可能、という点だ。また学生は統計検定2級や基本情報技術者とほぼ同じ値段で受けられるのも大きい。

開催日程

開催日程は年に3回で、2023年は以下のスケジュールで開催が予定されている。

G2023#1
2023年03月03日(金)16:00~18:00
2023年03月04日(土)13:00~15:00
G2023#2
2023年05月13日(土)13:00~15:00
G2023#3
2023年07月07日(金)16:00~18:00
2023年07月08日(土)13:00~15:00
G2023#4
2023年09月09日(土)13:00~15:00
G2023#5
2023年11月10日(金)16:00~18:00
2023年11月11日(土)13:00~15:00

G検定を受験するメリット

AIやディープラーニングについて体系的に学ぶことのできるG検定には、以下のようなメリットがある。

  • AIの知識を体系的に学習できる
  • AIを活用しいた製品を企画・販売するときに役立つ知識を手に入れることができる
  • ゼロからデータサイエンティスト/AIエンジニアを目指す人の第1ステップとなる
  • 転職や就職の際に、ディープラーニングの知識を保持していることを証明できる

合格率・難易度

JDLAの資料によると、G検定の合格率は55〜70%ほど。最新の試験(2023#3)では68.75%となった。

開催回 受験者数 合格者数 合格率
2021#1 6,062 3,866 63.77%
2021#2 7,450 4,582 61.50%
2021#3 7,399 4,769 64.45%
2022#1 6,760 4,198 62.10%
2022#2 6,398 3,917 61.22%
2022#3 7,502 4,964 66.17%
2023#1 7,150 4,705 65.80%
2023#2 3,052 2,075 67.99%
2023#3 4,518 3,106 68.75%

 

AIジェネラリストの育成を目標とするため、その問題は多岐に渡り、人工知能の定義ディープラーニングの手法など、様々な内容が問われる。また、一般的にG検定の合格ラインは7~8割程度と言われている。広範な試験範囲と問題数の多さを考慮すると、しっかりと準備する必要があるだろう。

より詳細な問題内容や合格ラインについて、詳しくは以下で解説している。

G検定対策テキスト

G検定の試験対策には、公式テキストや推薦図書などといった書籍が多く出版されている。以下で2冊ほど紹介しよう。

ディープラーニングG検定公式テキスト

こちらはG検定の公式テキストだ。G検定に完全準拠しており、出題範囲の概要を広く浅く知ることができる。
AI初学者には最適の一冊だ。

最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集

こちらは株式会社AVILENが執筆した問題集だ。傾向が変わった最新のG検定を分析し、重要な箇所を網羅しているとして評判が高い。
特徴は170ページ以上の豊富な解説と、各章の重要なキーワードを押さえた「用語解説」ページ。試験前の復習に最適な構成となっている。

徹底攻略ディープラーニングG検定問題集

受験者の間で「黒本」と言われる有名な問題集。出題傾向を徹底分析した模擬問題を収録し、解説も充実している。

文系でも大丈夫なのか?

また、G検定にはある程度数学的な知識が必要になるが、数学が苦手であっても十分合格できる。もちろん文系の方でも大丈夫だ。

レベル的には、高校〜大学教養レベルの数学が理解できていれば十分である(線形代数、微積分、統計など)。勉強していく中で不足していると感じた部分を、その都度確認すれば良い。以下のような書籍を活用するのが良いだろう。

人工知能プログラミングのための数学がわかる本

オンライン学習サービス「Aidemy」を運営する、株式会社アイデミー代表取締役CEOの石川 聡彦氏が執筆した書籍。人工知能プログラミングに必要な数学を、ゼロから抜け漏れなく、体系的に学ぶことができる。市販の機械学習の入門書で理解が難しいと感じたら、この本を読むのが良いだろう。

G検定対策講座

G検定の対策には、外部の対策講座を受けるのもオススメだ。資格スクエアやAVILENなど、様々な企業がオンライン対策講座を実施している。以下では2つほど紹介する。

G検定対策講座


資格スクエアが主催しているG検定対策講座。JDLAが公式に出版しているテキストを利用してオンライン講座を作成しているため、別途テキストを購入する必要がないというのが特徴だ。
文系・AI初学者向けに講座を大きく刷新したため、これからAIの分野に入ろうという文系の方におすすめの講座だ。

  • 費用:¥66,000
  • 講義時間:17時間
  • ボリューム満点の公式テキストが付属

全人類がわかるG検定対策コース

【AVILEN】G検定対策コース

こちらは株式会社AVILENが主催するG検定の対策講座だ。
こちらの一番の特徴は、1年以内にすべての講座を受講した上で不合格となった場合、講座料金を全額返金してくれる点だ。

  • 受講料金   :29,700円(税込)
  • 受講形式   :完全オンライン
  • 目安学習時間 :30時間(うち講義動画は16時間)
  • WEBテスト問題:380問以上(自動採点・解説つき)
  • 申し込みページ:全人類がわかるG検定対策講座

合格者体験談

AI TrendではG検定の合格者体験談も掲載している。合格者の勉強方法やリアルな体験談が見られるので、受験勉強を始める前に一度見ておくと学習の参考になるだろう。

G検定とは?試験内容やおすすめの勉強法を解説

受かる人と落ちる人の違い

受験者の過半数が合格するG検定だが、残念ながら不合格になってしまう人も当然いる。
受かる人と落ちる人はどこが違うのか?以下のような特徴が挙げられる。

受かる人

  • 試験中に内容を調べるための準備
  • 問題画面の「チェック機能」を最大限に活用
  • 複数のテキストを活用して勉強
  • ニュースで最新動向もチェック

落ちる人

  • 勉強時間の不足
  • 自宅受験による集中力の欠如
  • 本番の時間不足
  • 検索できることによる油断

受かる人がやっている、効率的な対策方法試験本番の受け方意識・テクニックなどを以下の記事で解説した。
限られた時間の中で確実に合格を掴みたいという方はぜひチェックしてほしい。

他資格との比較

機械学習・ディープラーニングといった内容を扱う資格は他にもある。しかし、実際はその趣旨出題範囲が大きく異なる。
以下では読者が受験を考えているであろう他資格について解説するので、選択の際の参考にしてほしい。

資格名 運営団体 問われる知識 取得により認定される能力
G検定 一般社団法人
日本ディープラーニング協会
(JDLA)
・アルゴリズム
・システム企画
・ディープラーニング
ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有していること
E資格 一般社団法人
日本ディープラーニング協会
(JDLA)
・ディープラーニングの実装能力 ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有していること
AI実装検定 株式会社EQUATION ・ディープラーニング実装
・数学
・プログラミング
S級:AIの実践的・応用的な実装能力
A級:ディープラーニングの理論・実装についての基礎知識。E資格の前段。
B級:ディープラーニング、気概学習の概念・基礎知識。G検定の前段。
統計検定 一般財団法人
統計質保証推進協会
・統計学
・機械学習
・データ分析
統計学の観点から機械学習を学びたい人
ITパスポート 独立行政法人
情報処理推進機構
(IPA)
・情報技術の広範で基礎的な知識 情報技術に関する基礎知識・活用能力
基本情報技術者試験(FE) 独立行政法人
情報処理推進機構
(IPA)
・数学やアルゴリズムの基礎
・企業活動、マネジメント能力の知識
ITエンジニアの基礎

それぞれの資格の詳細については、以下の記事で徹底的に解説されている。

 

G検定の評判・メリット

では、受験者からの評判はどのようになっているだろうか。
G検定はこれまで累計で約6万人が受験し、うち約4万人が合格している。
合格者へのアンケートによると、「他の人にもG検定の受験を薦めたい」という回答が94%を占めている。

このように評判が良いG検定だが、そのメリットは「今話題のディープラーニングについて体系的に学習し、その知識を証明できる」という点が大きい。
また、自身の業務にディープラーニングの知識を活用したり、G検定をきっかけに転職したりする受験者もいる。
以下の記事では、より詳しくG検定の評判とメリットをまとめている。

企業・教育機関での導入例

企業や教育機関でもG検定の受験を奨励し、AI人材の育成を進めている人々が存在する。
たとえば電子部品メーカーの太陽誘電では、若手のエンジニアを育成するためにG検定の受験を奨励し、AI(人工知能)の基本的な知識を理解してもらう取り組みを行っている。
また、福岡県の純真学園大学では「人工知能学」の講義を開設し、学生にG検定を取得するよう推進している。
医療とAI技術者の間の橋渡しができる人材を育てようという狙いだ。

まとめ

G検定は日本でも数少ないディープラーニングの資格として、徐々に規模を拡大している。初学者でも適切に対策すれば合格できるため、AIについて興味のある方は、ぜひ受験してみてほしい。

(totalcount 6,116 回, dailycount 4回 , overallcount 16,631,059 回)

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G検定

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