2020/09/16
2024/02/06
E資格は文系でも大丈夫!数学対策を徹底解説。
E資格とは?について知りたい方はこちら
E資格(エンジニア資格)とは、ディープラーニングなど機械学習の理論を理解し、適切な機械学習モデルを選択して実装する能力を有しているかを認定する資格である。E資格の検定試験に合格することによって、AIエンジニアとして働けることがアピールできる。
本記事では、E資格合格に必要な数学力や数学分野の対策方法について解説する。
E資格の数学―G検定との違い
AIに関連する一般的な知識が問われるG検定と違い、専門的なE資格ではより高度な数学の理解が必要になる。G検定を受験していない方は、まず以下の記事でG検定で要求される数学の内容を把握してほしい。
E資格のシラバスに記載されている「応用数学」分野の内容は以下の通りだ。
線形代数 | 特異値分解 |
確率・統計 | 一般的な確率分布(ベルヌーイの分布・マルチヌーイの分布・ガウス分布) ベイズ則 |
情報理論 | 情報理論 |
また、他にも「主成分分析」や「微積分の連鎖率」など、数学的理解が必要な内容は数多くある。数学が特に必要な主な分野としては、以下の4つに分けられる。
- 線形代数
- 統計学
- 微積分
- 情報理論
これらについて、大学教養レベルの知識があれば十分である。しかしE資格ではG検定より高度な問題が出題される。例えば線形代数では、G検定ではベクトルの内積を求める程度だが、E資格では逆行列の計算まで問われる。
また、E資格はG検定と違い、受験資格が存在する。E資格ではJDLAが認定する事業者の講座を受講し、修了しなければ受験資格が得られない。修了すること自体にも一定の数学力が必要だ。こちらのページで全JDLA認定事業者を比較しているので、掲載講座から、自分に合った講座を選択しよう。
このように、E資格はG検定よりも難易度が高いため、AIやディープラーニングの未経験者は、まずG検定の取得を目指すほうが無難だ。
オススメの数学対策
E資格の勉強は受講したJDLA認定プログラムが中心になるなので、まずはその講座の解説をしっかり理解しよう。JDLA認定プログラムについては、以下の記事で対策講座を比較しているので参考にしてほしい。
講座を受講しても数学に不安がある場合は、AIや深層学習に関連する分野をコンパクトにまとめた書籍を活用しよう。以下でおすすめの書籍を紹介する。
- 高校〜大学レベルの数学、人工知能で使われる数学理論に特化
- AI人材を目指しているものの大学で数学を学ばなかった人や、数学に不安がある人におすすめ
- 基礎編では「数学基礎」「微分」「線形代数」「確率・統計」を扱う
- 実践編では、基礎編で学んだ知識を使って人工知能アルゴリズムに挑戦
マセマ「キャンパス・ゼミ」シリーズ
大学一年生レベルの内容がわかりやすくまとまっており、実際に多くの大学生が使用しているマセマの「キャンパス・ゼミ」シリーズもオススメだ。難解な理論を深堀りせず計算方法などにフォーカスしているため、E資格で点数を取るにはうってつけと言える。線形代数の他にも微積分・確率統計など多くの分野をカバーしているので、自分が苦手な分野の本を活用してほしい。
文系でも大丈夫?
E資格で問われる数学分野の内容は大学教養レベルなのでそれほど難解ではない。学年でいうと、理系学部であれば2年生までの内容がほとんどだ。出題範囲もシラバスで決まっているため、大学受験数学のようなイメージで対策すれば文系出身でも問題ない。
また、JDLA認定プログラムの中には数学の知識がない人向けのものや、オプションとして数学を基礎から重点的に学ぶコースを用意しているものもある。そのような講座を利用したり、必要に応じて上に挙げたような書籍を活用すればしっかり対策できるだろう。
他分野の対策
勉強の中心はJDLA認定プログラムの受講だが、データを見ると講座の修了者でも合格率は7割に届かないのが現実だ。そのため、数学分野以外でも自分の苦手などに応じて書籍を参考にして勉強することをオススメする。
ただし、G検定のような公式テキストは発売されていないので、自分で書籍を選ぶ必要がある。以下の記事ではE資格対策に使える書籍・参考書を紹介しているほか、試験形式に慣れるために有効な模擬試験の情報についてもまとめている。自分に合った学習方法を見つけて、試験日までにしっかり準備してほしい。
【補足】E資格に関するまとめページはこちらから!
Recommended